自動車の自力塗り替えを水性塗料で

自動車の自力塗り替えを水性塗料でおこなってみました。

目次

クルマ塗装は最後のチャンス?

奇想天外トリックが出来るか?

好奇心に打ち勝てたか?

ホイール塗装はやはり難しかった…

自力塗装にとって恵みの雨?

やってみて分かった…黒は難しい!

ホントはあの映画のような仕様にしたい…

クルマ塗装は最後のチャンス?


9月にフロントと天板だけを済ませていたクルマの自力塗装、続きを急遽おこなう事となりました。

3月末の時点で佐賀の実家にいるのですが、4月初めに千葉の本宅へ帰省します。自力塗装はこれが最後のチャンスかも…という焦りが湧いてきました。

前回の塗装では気温35度、台風一過の強風の中でおこない、決して満足できる出来ではありませんでした。この水性塗料ゆっくり乾燥する事で塗装表面が徐々に均されていき、ムラ無く塗れるといううたい文句なんですが、塗料の特性にとって最悪の条件の中でおこなうしかなかったのです(「軽ワゴン・リフトアップを主とするカスタマイズ③」参照)

塗料は塗ったそばから湯気をあげて乾燥していき、ムラが均されるどころではありません。あちこちに塗りムラや液だれ跡が残ってしまったのでした。

液だれ跡修正のため乾燥後ペーパーがけしました

前回の場合やむを得なかったとしても、続きは最良の時期におこなうつもりでした。寒くて乾燥が遅い1~3月頃がその時期だったのですが‥‥2・3月と春並みに暖かい日々が続き、4月直前になって今やらないと今シーズンおこなうのは無理では?という気がしてきたのです。

次回実家に戻ってくるのは5月中旬、温暖化で4月に熱中症アラートが発令されるのではないかとさえ言われている昨今、果たして5月中旬には気温がどうなっているのか?‥‥慌てて計画を練りました。

奇想天外トリックが出来るか?


3月初旬から中旬にかけては母を病院に連れて行く予定で埋まっています、その間はクルマの塗装をおこなえません。クルマの塗装には窓や塗りたくない部分にマスキングを施す養生が必要です。母を病院に連れて行く折、塗装途中で養生の新聞紙を窓に貼りつけている状態では走れませんよね。

最悪の場合来院日と来院日の合間、右側と左側を分けて塗装しようかとも思いました。片側が地色の光沢ブラックで、もう片側が塗装済みの艶消しブラックといった仕様です。

なあに、一目見てそんなへんちくりんなクルマだなんてわかりゃしませんて!回り込んでみるならばともかく、そんな物好きなやつはいません。これ推理小説のトリックに使えないかな?とも考えましたよ。

加害者のクルマは確かに光沢ブラックだった!などと目撃者が証言するんですが、実際は艶消しブラック車しか通っていない…実は左右で違うツートンカラーの一台のクルマだった!!なんてね。犯罪を練るほどの頭が無いので発案だけで終えましたが(笑)

好奇心に打ち勝てたか?


3月下旬を迎え帰省予定日が刻々と迫ってきますが、雨に祟られ作業が出来ない日々が続きます。ようやく実家滞在最後の5日間は晴れ間の予報、この間に塗装を決行する事にしました。翌日からの塗装に備え、小雨模様ではありましたが洗車をします。

洗車で外作業をしているとお客様が…シロアリ駆除のため床下診断しませんか?と業者さん。興味があったので無料でもありお願いします。床下に潜られている間はこちらは塗装作業出来ますしね。ところが…

いざ潜られる段になると自分も床下を見てみたくなり、一緒に潜る事にしました、床下の暗がりの中でなかなか貴重な話を聞くことが出来ましたよ。

台所床下収納庫から潜ります
一部木材の腐食個所を見つけました

しかし2時間ほどを費やしてしまい、その日は予定の作業まで到達できず、比較的小さな手間で始められるホイール塗装に留まりました。

養生テープは面倒でも適度な長さを繋げていく方が簡単・確実なようです
下地材吹き付けシャッターチャンスを気にしていたら液だれしました(笑)

ホイール塗装はやはり難しかった…


ところで行きつけの自動車整備店の方から「ホイールの塗装は難しいですよ」と言われていました。実際塗ってみるとボルト部分を塗らないで残す「塗分け」もそんなに難しくなく、拍子抜けをしたのですが、乾燥後その本当の意味が分かってきました。

ホイールのあの形状から、塗料が曲線をたどって下に集まってくる…円の真下に液だれムラが出やすいのだと思われます(赤矢印部分・画像では車を動かしたため液だれ位置が移動しています)基本足回りで汚れやすいところなのであまり気にしませんが、また機会があってホイール塗りをする事になったら、ホイールを外して塗るとかして気を付けたいところですね。

自力塗装にとって恵みの雨?


翌日から本格的に作業開始と思っていると、従兄から山遊びのお誘いが(「スター・トレック ヴォイジャーを視聴した者の反省」参照)……山では春の山菜の旬でツクシ・カンゾウ・ノビルが採り放題なんだそう。

中でも興味を引かれたのが「わさびの自生地を見つけた」との事‥‥それは聞き捨てならん!とわくわくした気持ちになってしまい、お誘いをついつい受けてしまいました。好奇心旺盛なのも考え物ですね。

行くと半日は費やされる、どうしても時間が足りない、これでもう今回塗装を完了させるのは無理だな‥‥と諦めていたのですが当日は雨。待ち合わせ場所へのバイクでの雨天走行は辛いから、とお断りしました。先述のように養生のままだからクルマでは行けませんし。このような天の助けもあって自力塗装を完了させることが出来ました。

まずはエンブレムを外します。これは粘着剤で接着してあるので、ドライヤーにて温風を吹き付け、保持力が弱まったところで、ボディーとエンブレムの隙間にワイヤーを渡し、剥がし進めていきました。ワイヤーは100均で買った極細のステンレスワイヤー。

残った粘着剤はドライヤーの温風で軟らかくした後、金属ヘラで剥がし取ります。本当は金属ヘラはボディーを傷つけるので御法度なんですが、目立たない個所だし傷ついても塗装でごまかせるので良しとしました…竹ヘラでも試したのですが、全然ダメでした。

粘着剤にペイント薄め液を染み込ませ、溶かしながら剥がすと効果的です。仕上げは薄め液で含ませたボロ布でこすり取っていきます。

ドアバイザー跡も剥がしました

窓に新聞紙とテープで養生をしてやります。その後600番のサンドペーパーで塗装面全体を荒らします。こうする事で塗装の喰いつきがよくなるのだそう…この後きれいに塗れ雑巾で拭き取ってやりました。

やってみて分かった…黒は難しい!


刷毛・筆に加えローラーも動員しましたが…
私にはうまく使いこなせませんでした結局刷毛と筆で塗ります
後方部分4回塗り終わり

結果から言うとそれほど満足は出来ていません。はっきり言って黒は難しい!……なんといいますか塗りムラとも違う、刷毛の返し具合で塗装面の反射率が違うとでもいうのか、部分的に微妙に違う黒同士が混在する色合いになってるんですよね……4回重ね塗りしたにもかかわらず消えませんでした。グレーとか明るい色合いの方が難しくないのではないかと考えます。

右サイド
左サイド…なぜか両方とも前ドアのあたりに問題が残りました
バックにエンブレムを取り付けて出来上がり

今回は時間切れで根本解決には至りませんでした。いずれもう少し手を入れるかリベンジを考えているのですが、今回のような仕上がりにならないための解決策を考えてみました。

1・もっと寒い時期に塗る……前回の酷暑の中での塗装に比べたら、条件は良いだろうと思って始めた塗装でしたが、3月末で25度という九州地方の気温では高かったと思われます。

2・乾燥を遅らせる「リターダー」という添加剤をつかう……塗料にこの添加剤を混ぜ込み、故意に乾燥を遅らせ、筆ムラが均等になる時間を稼ぐ事が出来るのですが、このリターダーが高価!水性アクリル塗料用のリターダーが安価なため、それを混ぜた塗料で試し塗りした上、使えるのかを検証してみたいと思います。

3・エアブラシを使う……仕上がりが気になる部分だけでも、吹き付け塗装をしてやれば良いのではないかと考えます。全体を吹き付けとなると大事ですが、小範囲ならやれる自信があります。

4・早々に最終形態に進化させる……今回マットブラック一色に塗ったのですが、これはあくまでも途中経過でして、いずれこの色に飽きたらブラックとグレー系のツートンカラーにしようと思っているのです。今回色ムラで気になる部分がちょうどグレー系に塗る予定なので、ブラック一色に見切りをつけ、さっさと最終形態にしてしまう手も。

ホントはあの映画のような仕様にしたい…


あとこれはオマケですが…

5・洗車をしない……洗車をしない事で、ムラを汚れの一部として見せてしまうのです。普段から洗車嫌いで、その理由を聞かれると「スター・ウォーズ世代だから」と答えます。

スター・ウォーズ以前のSF映画に出てくる宇宙船は、外観も内装もピカピカで生活感の無いものでしたが、スター・ウォーズがその概念を一転、ボロボロガタガタの生活感漂う宇宙船・ビーグルの魅力に洗脳されてしまったのです。

また幼少の頃よりミニタリー模型に親しみ、過酷な戦場を走りぬき、汚れた軍用車両の魅力にも強い影響受けているのですね、つまり「美しいクルマは美しくない」という感性だったりするわけで‥‥

そんな私の美的感覚が生かされたもっとも簡単、かつ効果的な解決手段だと思われます(笑)

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中古民家住宅・新築住宅・中古物件の売却等一戸建て住宅の色々なシーンに携わってきた知識をアウトプットします、いわば「素人目線で一戸建て住宅を語るプロ?」

耐震補強工事においても詳しいです

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