木の腐食・シロアリには対処していたつもりだが…

の腐食でとんでもない事に…シロアリには対処していたつもりだったんですが、盲点を突かれました。

目次

・今度の「水害」は命にかかわるものだった!

・暗黒の空間を覗き見る恐ろしさ…

・ベコベコ床に最後の手段

・天井は3パーツで密閉

・二度目は無いかもしれないが…今後の課題

今度の「水害」は命にかかわるものだった!


「水害」の恐ろしさについて語ってきましたが、正真正銘恐怖を感じた水害の事例をお伝えします。

木材にとって水分は好まざる影響を及ぼします。水漏れでまわりを濡らしてしまうとか、黒カビが生えるとかは、これから語る出来事に比べると、まだ可愛い方だったのかもしれません。今回のそれは命に関わる被害に発展しました。

旧宅の我が家の玄関先の軒天といわれる屋根の上には二階ベランダがありました。それは玄関横まで伸びており、自転車置き場の雨よけも担ってくれていました、そのベランダ裏、軒天の上に当たるモルタル製の天井が崩れ落ちたのです!

いやホント笑い事では済まされません。この駐輪スペースは主に妻と娘が利用しており、タイミングが悪ければモルタル外装が頭上を直撃していたかもしれないのです。

原因はこの天井の裏、すなわちベランダ床面からの水漏れ…雨の度、床から水が浸透していき天井面の内側を腐食していったようです、立派な「水害」です。

このモルタル外装、相当な重さで、その重さ故に自重に耐えきれず落下してしまったものだと思われます。ではその外装を支えていたの枠木はどうなっているのか?それを探り、対処するという根本的解決が必要です。

表層部分を付け替えるだけでは、また再び落下するのではないかという不安が、いつまでも付きまといます。

暗黒の空間を覗き見る恐ろしさ…


しかしはっきり言って、その根本を解決する作業は気が進みません。なぜならモルタル外装が落ちたベランダ床と天井部分の間の空間を調査しなければいけませんから。

そのモルタル外装が落ちた後には、真っ黒な穴がぽっかり開いています、その暗黒空間の中には何が待っているのでしょうか?腐り果てた枠木?陰湿なカビだらけの空間?はたまたネズミの死骸…シロアリがウジャウジャ群れているのかもしれません。

後に天井の朽ちた部分を叩き落とした後の画像なので開放的に見えますが、当初は一部分だけポッカリ空いた穴がハンパない暗黒空間感を醸し出していたんですよ!

ここに移り住んですぐ、耐震補強工事のため、耐震診断士の方が床下に潜り込んで調べてもらいました。

その時には、土台は檜を使っているためかシロアリが巣食ってる兆候は見られなかった。でも家の周りの木材はきちんと管理しといた方がいいですよ、それをめがけてシロアリは活動を活発化してくるから、と忠告されそれに従っていたのです。シロアリへの対処は万全だと思っていました。

お恥ずかしい事に、数年前に一階の書庫の本棚一番下の段、百科事典が床下から侵入していたシロアリらしい昆虫に食い荒らされた事件があって、シロアリの危険が忍び寄ってきている!その時の生き残りがここに逃げていて、再び繁殖していたらどうしよう…なんて不安は常々あったんですよ。

そんな危険地帯に頭を突っ込みたくない…けれどこのまま真っ黒な穴をポッカリ開けたままでは、ご近所への体裁も悪い…脚立を立て、意を決して恐る恐る中を覗いてみました。

中は予想に反して案外清浄な空間でした。モルタル外装が取り付けられてたのだろうと思われる枠木は、腐ってボロボロになっていたものの、かび臭いとか湿ってグジュグジュとか、そんな感じではありません、虫の気配もありませんでした、ホッ。

ベコベコ床に最後の手段


枠木とは別に、このベランダを支える木材も、朽ちて崩れ落ちそうになっているのではないか?と心配していたのです、実際このように傾き、外装にひびが入っていましたしね。角材をアーチ状に組み、持ち上げて支え対処していました。

しかし実際には、軽量鉄骨にて支えられていたのを確認出来安心しました。案ずるより産むが易し……真実を知ってやっと安心に至るものですね。

腐った枠木をきれいに掃除して、新しい枠木を取り付ける事にします‥‥とその前に、大元から手を入れなくてはいけません。この崩れ落ちた天井の上部分=ベランダ床部分です。

そこにはブリキ製トタンが貼り付けてありました、このブリキ製トタンというのが厄介な代物なんですね、歩くとベコベコしてます。この床面が固くてしっかり固定されていないために、あらゆる防水加工が徒労に終わるんですよ。

以前より、水漏れを起こしていると思われるトタンの継ぎ目に、コーキング材を塗ったりはしていたんですが、ベコベコ振動でどうしても剥がれちゃう…そこで最後の手段とばかり、コンクリートを塗り込んでみました、あまり期待は持てませんが。

すでに防水対策に苦心した跡が見られます

天井は3パーツで密閉


さて次はいよいよ新造枠木取付です。在来のまだきれいな状態の枠木が残っていたのは助かりました。それに延長する形でとりつけられます。これが無いと、軽量鉄骨かモルタルに直接取り付けなくてはならず、大変な事になりそうでしたから‥‥

1・2パーツ…

新しい枠木が組み上がったところで、合板を張り付けていきます。この天井の穴埋めに使った合板は3パーツ。一枚は四角形なので普通に切り貼り付け、残る二枚は複雑な形状をしていたので、紙をあてて形を写し取り、それを型紙として合板を切り抜きました。

こちらが3パーツ目がこれ
モルタルのひび割れにはコーキング剤を塗り込んでおきました

複雑な形状を微調整していきながら、残り二枚も無事張り付け完了。少なくともネズミが入り込む余地は無くなったはず……恥ずかしながらこの家は時々ネズミの被害も受けていました。

後の仕上げはモルタルを塗り込んだ時に、食いつきを良くするため金網を貼り、モルタルを塗り込み、外壁と同じ色を塗って完成…のはずでした。しかし外壁と合わせるための表面の凹凸の手法を模索しているうちに、引っ越し解体の日を迎えてしまいました。

二度目は無いかもしれないが…今後の課題


ベランダ床のコンクリートによる防水は、結局上手くいきませんでした。厚く塗り込めなかったため、やがてヒビが入りそこから雨水による浸食が始まりました。

しかし割れないまでに厚く、コンクリートを塗り込んで大丈夫なのか?軽量鉄骨による骨があるとしても、重量オーバーになるのではないか?という不安があり、思い切ったことが出来ませんでしたしね。

あるいは合板を貼り詰め、ベコベコを完全に無くした上で、アスファルトシートなどを貼り込んだ方が効果的だったかもしれません。どっちにしてもお金はかかりますね、DIYによる根本解決は無理だったかも‥‥

しかしまあこうして画像を見ると、改めて凄いところに住んでいたなと思わされます。新居は大部分が木材の組み合わせによるログハウスのため、在来住宅の構造よりシンプルで、今後我が家でこのような事がおこなわれるのは無いでしょう。

大切な知識と体験を得たと、今では旧宅には感謝しています。

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プロフィール

中古民家住宅・新築住宅・中古物件の売却等一戸建て住宅の色々なシーンに携わってきた知識をアウトプットします、いわば「素人目線で一戸建て住宅を語るプロ?」

耐震補強工事においても詳しいです

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