板塀を杉材で作る、完結編です……完結できるのでしょうか?
目次
・まずはドキドキ…杉材のお値段
・久々のトラック運転はどうだったか?
・良くも悪くも「ザ・杉材」!
・荒れた表面で防腐剤を変えた
・荒れた材質は見た目だけでは無かった
・塗り方には結構コツが要った
・塗りの邪魔…いや邪魔と言ったらバチが当たる
まずはドキドキ…杉材のお値段
あの雨に祟られた先週の日々が嘘だったように、今週は春晴れの日が続いています…いや春を通り過ぎ夏のような感じさえしてしまいますね。
いよいよ板塀最後の箇所、西側隣地との境の作業を試みております。
前回2月にはメインの支柱を立てるところに留まりました。支柱を組み、支柱の根元を固定するためコンクリートを流し基礎を築き……板塀を貼りつける手前でタイムオーバー。実家に戻る日を迎えたのです(「板塀を杉材で作る」参照)
さてその作業中断の間心配事がありました。最近の諸物価の高騰では、何でもかんでも値上げ値上げで、ホント油断が出来なくなりましたよね。食料品・飲食店は仕方ないとして、軽く驚いたのが市販薬の値上げ。ちょっと調子が悪い時に飲んでいる薬が、1.2倍の価格に値上げ。おちおち体調を悪くする事も出来ない世の中になってしまったのですね。
建築資材高騰は最近の値上げラッシュ以前から始まっていたので、当然「杉材」も値上がりしてると覚悟していました。恐る恐るホームセンターに行ってみると…セーフ!目的の杉材は値上げを免れていました。早速購入します。
久々のトラック運転はどうだったか?
この杉材3650ミリの長さがあるのです。ホームセンターで貸し出している軽トラでは最大積載寸法をオーバーしてしまいます。1.1倍の長さに収まるなら赤布を結び付け、他車に注意を促せば積載可能なのですが、事前に警察署・交通課に申請しなければならない、そんな手間と時間はありませんでした。
ええい、ままよ!2トントラックを借りて持って帰ります。普通車なんてどのくらいぶりに運転するんでしょう?しかも全長は普通車よりはるかに長い2トントラック……自信はありませんが、以前乗って帰ってきた経験もあるのでおそらく大丈夫。
いざ購入して貸し出しクルマの手続きをすると、2トントラックの貸し出しは今はやっていなくて、1.5トンに代わっていました、それでも相当に大きいです。杉材24本を荷台に積みロープで括り付けいざ発進。
凄く新鮮な運転体験でした!普段慣れた軽自動車と比べ運転席は高くて視界が全然違うし、操作性もこれだけ違うんだと。でもすぐに順応し家までの5キロの道程を楽しくドライブ出来ましたよ。
良くも悪くも「ザ・杉材」!
購入したのは「杉仮筋」というもの。建築の時に「仮筋」という本来の建築材とは違う、仮止め支持材などに使われる木材らしいですね。杉材って割合豊富に採取され、安価で手軽に使われがちなんですけど、そんな典型的な「ザ・杉材」だと思われます。
ただ品質そのものは良くないです、安価だから仕方ないのですが。よく見るとなかなか一筋縄ではいかない様子、謎の菌糸みたいなのがはびこってるし…しかし防腐剤を塗り込めば何とかなるでしょう。
荒れた表面で防腐剤を変えた
まずは広げて下処理してやります。「仕上げサンダー」を使って表面を磨いてやりました。菌糸らしきものを中心にこそぎ落としてやろうとしたのですが、結局サンダーをほぼ全体に掛てしまいました。菌糸はしつこく跡が消えるまでには至りません。それでも濃い色合いの防腐剤ですから二度も塗り込んでやれば目立たなくなる?
本当は1年前南側に塀を作った時使った、BESSオリジナル外部用塗料を使うつもりでいたのですが、こちら仕上がりの色が薄いんです。この杉材の荒れた表面を隠し切れないだろうと、濃い目のブラウンである「クレオトップ」という防腐剤で仕上げる事に。
このクレオトップ、クレオソートに変わる防腐剤。クレオソートって学校の木造校舎の廊下に塗られていましたけど、発ガン性分が含まれているとかで発売禁止になっているそうです。木造校舎で学んでいた時の、あの独特の臭いはもう嗅げないんですね。
荒れた材質は見た目だけでは無かった
しかし困難は荒れた表面処理だけでは無かったのです。塗り作業でちょっと体重をかけると「ペキッ」とひび割れ音が…いとも簡単に割れてしまったりするのですね。いや体重を掛けないまでも、塗りやすいようと板を持ち挙げた際、自重に耐えきれずポッキリ入れた杉材もありました。
こんな事、建築現場で起こっていたらクレームものですよね?ウチは塀という強度を必要としないところに使うので直して使えばよく、目をつぶりました……ウチに来て何ごともなかったように使ってもらえてよかったね、君たち?
裏(ウチ側)には裏打ちのベニヤを当ててネジ止めしたんですけど、板の厚みに合わせた短いネジしか使えず、まるで効果がありません。
結局木工用ボンドを塗りつけたベニヤ板を貼り、クランプによる圧着で挑みました。しかし継いでいる傍からペキッと折れていくので大変!支柱に取り付けた時、将来耐久性に不安が……
塗り方には結構コツが要った
順番として、まず表面に大まかに塗料を置くように塗り、刷毛に塗料の含みが少なくなったところで断面部→側面部を塗っていくのが良かったです。最後に仕上げで表面を丁寧に伸ばしていく感じ?いきなり側面から塗ったりすると、液ダレで裏面が汚れてしまいますから。
これを二度塗り、表裏24本ですから相当に時間がかかってしまいました。
それにしても一概に杉材といっても個体差があるものですね。塗り込んでいっても、防腐剤の乗り(滑り?)が全然違う。折れたり割れたりする杉材は特に乗りが悪いようです。普通なら刷毛塗り一回で済む範囲でも、乗りが悪いところでは2度3度防腐剤を刷毛に含ませないと塗り切れませんでした。
塗りの邪魔…いや邪魔と言ったらバチが当たる
一度目を塗ってから二度塗りに至るのに乾燥の時間を空けたいのですが、この気候が幸いし短い時間で済みましたよ。それでも全部塗り終えるのに4日かかってしまいました、時間かかり過ぎですか?
外作業をしていると、思いがけずご近所さんとの立ち話に花が咲いてしまい、作業時間が削られてしまうんですね。それでも私の生活状況を理解し、声掛けしてくださるのですから感謝の極みです。こんなわけでゆるゆる進めて行ってます。
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