木造住宅のつくり方を教わるのいうのは、新築で一戸建てを決意した時からの楽しみでした。
目次
・職人さんの名言を聞く喜び
・名言?迷言?最も印象に残った職人さんの言葉
・見た目の通り大工さんは心優しき人だった
・ログハウスのプロは在来住宅にも精通していた
職人さんの名言を聞く喜び
職人さんと話をするのが好きです。
その技術的な話は勉強になりますし、その道の人にしか体験しえない話を聞くのが楽しみなのです。この一戸建て建築中には大工さんをはじめ、いろんな職人さんが関わられ、色々と話を聞けました。
職人さん…というより、さすがプロフェッショナルと最初に感じたのが土地家屋調査士の方。境界測定の重要性を説かれました、30年程前は境界に関する基準が曖昧で、結構曖昧な測定でおこなわれており…そのせいで後々の人間に迷惑が降りかかっている事(境界が曖昧で多額の調査費用が掛かったのは以前にも述べました)
当初BESSの担当者から、境界基準が曖昧でこんな事例は見たことが無い、なんて言われた時には、本当に家を建て直すことが出来るのか?などと不安になったものですから、きっちり境界確定が出来た時、その技で不安を払拭できるという、真のプロフェッショナルぶりに感心してしまいました。
今後そのような事が無い様、現代の技術で計測し直す事で、境界数値はほぼ永久的にこの土地に残る、だから土地所有が娘に代替した時には、安心してこの調査データを使ってほしいと自信を持って言われたのも頼もしかったです。
名言?迷言?最も印象に残った職人さんの言葉
その次に基礎工事の職人さん。一部地盤が柔らかいとの事で、穴を深く掘り砂利を投入、地盤強化した「杭基礎」の重要性を聞くのを初めて知りました。実際その工程を観察でき、大量の砂利が投下されていく様に安心感を覚えました。
その後の雨の中のコンクリ打ちは、硬化するのに重要な時間帯を雨に打たれないようにすれば大丈夫である事も聞けました「コンクリと女の身体は撫でれば撫でる程いいんだ!」という名言も印象的でした(笑)
さて一階のログ部分が組み上がり、二階木造在来工法の部分を建てる時にお世話になる職人さんは、本体建築のほぼ最初から最後まで長く携わってくださるので、どんな方なのか不安半分楽しみ半分でした。
見た目の通り大工さんは心優しき人だった
幸い口数は少ないものの、気の良さげな大工さんが基本独りで担当されていたのです。その方はお住いの茨城県からここ千葉県まで通って来られるとか。道が混むのを避け早めに出発するので、工事開始時間の1時間前には到着、車の中で待機しておられました。そこに暖かい缶コーヒーを差し入れし、建築中の仕様の話をするのが、ほぼ毎日の日課になりました。
その礼というわけでもないでしょうが、足場を使って二階に上がり建築中の様子を見たいと言ったら、いいですよと(「責任問題が発生しますから、私がいない時には決して上がらないでください」という前提があった事を記しておきます)快く応じてくださいました。
実は仮住まい中、11年間家族の一員だったペットのセキセイインコが逝ってしまい、庭に埋めてやろうという事になりました。この大工さんにお願いし、工事の邪魔にならない庭の片隅に埋葬させてくださいとお願いすると承諾してくださったのです。
工事の開始前に家族3人で埋葬してやったのですが、それを終えた後出勤してきたこの大工さん、私も今までいろんなペットを飼ってきてそのお気持ちは痛いほど分かるから……なんと自前で線香を持ってきて、墓に添えてくださったのです。なんとも心優しい大工さんと巡り合えた事に感激しましたよ。
ログハウスのプロは在来工法にも精通していた
時折この大工さんの仲間で、フリーで大工を営んでいる方が助太刀にお見えになりましたが、こちらは気さくで雄弁で、いろいろな建築現場や木造住宅の作り方の裏話を聞かせてもらいました。
ためになりますと伝えると「ここだけの話です…忘れてください」と言われたので、詳しい内容は書かないようにします。
画像を見てお分かりかと思いますが、結構がっしりとしたを木材を使った、外国の住宅仕様の工法で作られています。
これに感心していると「こうした太い木材で組まれた建築を見ると、在来の日本の細いを使った住宅が見劣りするかもしれないけど、棟木や梁以外にも、『通し柱』『束』『桁』『母屋』など細かく組み込まれた住宅は強度的にもしっかりしたもので、外国仕様のものと決して劣るものではないですよ」と言われた事が印象的でした。
最近の在来住宅は、そのような強度的にしっかりした構造の上、筋交いや耐震金具の併用でさらに強固なものになっているとの事。
古きを持って新しきを知る…大工という職業に誇りを持っておられる方々にお願いする事が出来、本当に有難い事だなあと感じましたね。
この記事へのコメントはありません。