木造一戸建ての断熱材には我が人生の中でのいろんなエピソードがまつわります。
目次
・昔の自室は断熱材無しだった!
・30数年前の誓いは守られたか?
・東北の断熱技術にショックを受ける…
・BESSの断熱材に納得できたか?
・ついでに…屋根材の断熱処置にも納得できた
昔の自室は断熱材無しだった!
私が16歳の頃でしょうか、家族4人でプレバブ平屋一戸建てに住んでいました。年頃の兄弟二人に六畳間一部屋の割り当ては厳しく、一人部屋が欲しいと懇願したところ、父が自力で庭に部屋を作ってくれたのです。
基礎はブロック積、そこに木造で4畳半ほどの部屋が建設されていきました。柱と間柱を挟んで内壁にはプリント合板、外壁には杉板。屋根にはスレート板を貼り付け仕上げられていきました。
家の構造に興味があった私は、内壁のプリント合板を貼り付ける直前に疑問をぶつけてみました。断熱材は入れないのか?と、父はそんなものは入れないとあっさり返答。
それなりの歳で家庭の経済事情を何となく知っていた私は、予算が無いのだなとそれ以上粘る事はしませんでした。そして出来上がった部屋は、冬寒く夏暑い部屋だったのです。板二枚で外界と仕切られた部屋です当然と言えば当然。
せっかく父が作ってくれた個室だったのですが、春と秋以外その部屋の住み心地は快適ではありませんでした。その時からもし自分が部屋を作る事があったら、必ず断熱材を入れようと心に誓っていました。
30数年前の誓いは守られたか?
時は流れて30数年…一戸建てではありませんが、旧宅にて娘のために日本間を洋間に改造する機会が訪れたのです。計算してみると父が私らのために部屋を作ってくれた歳とほぼ同じ、因果を感じてしまいます。
あの時の誓いを思い出し、徹底的に断熱材を仕込んでやりました。壁はもちろんの事、床、天井…ドアも自作したのですが、そこにも断熱材を挟み込んでやりましたよ。窓は出来る限り厚いものを注文したつもりですが、二重窓にしてやれば完璧だったのに…今更ながら悔いています。
けれど古い家にしては断熱効果のある部屋になりましたよ。さほど強力ではない暖房器具でも、密閉する事によって部屋全体が温もっていたようです。
東北の断熱技術にショックを受ける…
後に旧宅のリフォームで相談した業者さんは、本社が東北で断熱には力を入れているところでした。東北でおこなっている断熱材をそのまま首都圏のリフォームでも使うとか。
何と100mm厚のスタイロフォームを使用するらしく、私がおこなった30mm厚のスタイロフォームの断熱性能とは大分違うんだろうなあと軽いショックを受けました。
結局旧宅のリフォーム案を諦め、BESSによる新宅に建て直す事となりました。この際の断熱処理ですが、一階は110mm厚の無垢材ですから断熱性能は問題ないとして、二階の在来工法がどうなるのか注意深く観察していたのです。
BESSの断熱材に納得できたか?
棟木の間に詰め込まれたスタイロフォームはどうみても50mm厚、やっぱり先述のリフォーム業者さんの100mm厚には敵わないと思っていたんですよ、変にスカスカで空間が空いているし…ところが後に到着したロール状の物体の登場に思わず膝を叩いてしまうんですね。
これはグラスウールという断熱材。ロール状のものをほどいて広げ、先ほど書いたスカスカ空間部分にギュウギュウに押し込まれたのです。スタイロフォームと合わせて250mmの隙間空間を断熱材で満たすという、100mmスタイロフォームにも負けない断熱仕様だったのですね。
ついでに…屋根材の断熱処置にも納得できた
屋根にしても同じです、前記事で心配していたストーンチップ鋼板のすぐ裏にあたる部分に、このスタイロフォーム+グラスウールの断熱材が裏打ちされるような状態に…屋根修理業者セールスのうたい文句、ガルバリウム鋼板で断熱材を包む屋根板の断熱性能にも負けないと思われます。
断熱等級というものがあって、これは寒冷地方や温暖地方とで異なってくるのですが、このBESSの家は首都圏での断熱等級・最高クラス3である事もうなずけます。
過去から因縁の有った断熱材問題ですが、じっくり観察し納得いきました。終の住まいで念願である最高の断熱性能を得る事が出来たのです。
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