旧宅の玄関の靴箱(靴棚)を和風テイストで作ってみました。
目次
・先住人も念願だった?靴箱(靴棚)製作を計画してみる
・和風らしさを求めて…分相応で材料を用意してみた
・作り付け家具のメリットを最大限利用する!
・「観音開き」の扉は簡単か?
・正当なつくりの「引き出し」に我ながら感心する
・「引き出し」に逆転の発想を試みる
先住人も念願だった?靴箱(靴棚)製作を計画してみる
この家の先住人に対しては謎がいっぱいあります。
先にも書きましたが狭いシンクだけの、サイドテーブルのような物も無い台所で、はたして調理が上手く出来たのか?とか。
同じく台所の窓には、ガラス戸が雨戸レールの上という、本来あるべきではない個所に取付られていたため、密閉性が極めて薄かったはず。隙間風入り放題・蚊は入り放題だったのが推測され、快適な生活は送るのが難しかったのではないか?…などです。
これは家族構成が女性3人のため、業者に頼んでも舐められていた、というのがあるのではないか思うのです。実際なんでこんなリフォームで納得したかな?という個所も多々見受けられました。
玄関においても同様。まだお住いの時点で内覧させて頂いたのですが、その時には靴箱とかは無かったように記憶しているのです。靴はどのように収納していたのでしょうか?女性3人といったら相当な数の靴を所有していてもおかしくないはずなのに…
我々が移り住んで、不便なのでとりあえずスチールラックなどで靴棚を代用していたのですが、せっかく趣のある和風民家なので、それにふさわしい靴棚が欲しくなり作る事に…先住人もここに靴棚を置く事は念願だったのではないでしょうか?
和風らしさを求めて…分相応で材料を用意してみた
いつも御用達の合板だと違和感が…今回は「ファルカタ集成材」という木材を使っています、これ安くて軽い。
後から知ったのですがファルカタって「桐」の事らしいですね。集成材といえど、昔から家具として使われている桐で作る靴棚ですから、和風っぽく見えてもおかしくないはずです。
そして「取っ手」これはいかにも和風な趣なんですが「フランス取手」という商品なんですよ。フランスと名称がついているのに和風とは不思議ですよね。
本当はアンティーク店などをこまめに回ると、本物の和風取っ手が手に入るのでしょうが、私のモットーは「身の丈に合ったの物で安く作り上げる」ですので、それらしささえ出ればOKです。本物のアンティークを使って家具を作り上げる程の腕もありませんし、それこそ身分不相応です。
作り付け家具のメリットを最大限利用する!
さて、せっかくの作り付けの家具ですので、利用できるスペースは目いっぱい、省略できるところはとことん省略していきます。
玄関土間の幅ぴったし、高さは明り取りの窓の位置までとしました。壁をそのまま利用しているので背板は省略、向かって右側の側板も実は省略しているんです、体裁を整えるために前面だけはそれらしく作ってありますが。
「観音開き」の扉は簡単か?
せっかくだから、家具としてのいろいろな開閉収納方法を試してみました、順に説明していきます。
上は「観音開き」の開閉戸になっています、これは以前も作った事があったので、特に難しさは感じませんでした。取っ手の対になったような黒の蝶番もアクセントになっていますね。
正当なつくりの「引き出し」に我ながら感心する
次に「引き出し」です、これは初めて作りました。底板は摩擦を減らすため、底板を浮かせるという正当な方式で作っています。
底板をはめ込む「ほぞ」は確か丸ノコで掘りぬいたような記憶が…結構手間なことをやっていますね。今だったらもっと簡単な方式で処理してしまうでしょう。
「引き出し」に逆転の発想を試みる
一番下が「引き戸」
正当な方法だと、戸をはめ込む敷居の溝はノミで掘りぬくか、トリマーという機械で掘りぬくかをしなければなりません、しかしどちらの技術も持ち合わせていません。そこで「逆転の発想」で解決しました。断面図で説明すると…
「掘る」がダメなら「後付け」です。凹の部分を掘るのではなく凸部分を工作材で取り付ければいいんです。
こんな感じで出来上がりました…こちらはスムーズに開け閉めが出来ましたよ。
そして完成…なかなか趣のある靴棚が出来たと自負しています。しかし数年後にこの続きを作る事になろうとは…この時点では思いもよりませんでした。それは次回にて。
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