耐震補強材による壁のリフォームはとても大変でストレスが溜まりました。それは私も参戦することになったから尚更です…素人との手も加わって壁がどのようにリフォームされていくのでしょうか?
目次
・改めて「耐震強度計測」がおこなわれた
・耐震強度の低さに驚いた!
・まるで工事現場に住んでいる状況が続く…
・昔ながらの習慣もストレスの原因に…
・さらにストレス生活に輪をかけた「夜中のスタイロフォーム貼り」
・実はそれほどストレスでは無い?耐震工事
改めて「耐震強度計測」がおこなわれた
ホールダウン金物を勧めてきた業者を工事直前にドタキャンし、一から仕切り直しです。
新しくお願いした業者による施工も、まずは耐震補強診断から。家の内外を注意深く観察、または計測し、屋根裏や畳を上げて床下に潜り込み、念入りに調べ上げいかれます。
キャンセルした前業者も事前の耐震診断はおこなっていたのですが、時間も調査内容も随分違ってた気がしますね、これが耐震診断士の資格の有無の違いなのでしょうか?
こちらの診断はコンピューター上で耐震強度を計算するとので、一度計測データを持ち帰り、後日結果を出すとのことでした。この辺りも、その場でもっとザックリとした計測結果が出されていた前業者とは違っていましたね…
耐震構造計算、耐震工事計画練り直しと時間がかかり、真冬に工事が始まることになってしまいました。
耐震強度の低さに驚いた!
それから2週間ほど経ってその結果を見せられました。我が家の耐震強度は『0.22』…!
市の推奨耐震強度は1.0ですから遠く及びません。ちなみにこの耐震強度1.0というのは、第一波の揺れが起き、再びの第二の波の揺れが来るまでに建物から脱出する間、持ちこたえられるという建物の強度なのだそうですよ、倒壊しないという強度じゃないんです。
現在最高の耐震強度3.0ぐらいでないと大地震が来た時に持ちこたえられないそうです。1.0ですら倒壊は免れないというのに、0.22ともなるとどうなってしまうのか?…ゾッとしましたね。
大抵の家屋の耐震補強工事は一階だけで終わるらしいのですが、我が家は古いからか、耐震診断士の調査で、我が家の場合は二階も補強が必要だと言われたのにも驚かされました。
一階だけの工事で終わるのなら荷物を二階に移し、そこで工事が終わるまで生活していればいいのですが、二階も工事となると、途中で一階に引っ越さなければいけません、それが面倒くさい(実際には2階の工事から始まったので、一階から二階引っ越ししています)
まるで工事現場に住んでいる状況が続く…
工事が始まりました、初日からドド~ン!ドド~ン!と二階から地響きが聞こえます。我が家は土壁の上に漆喰を塗った内壁なのですが、それを大槌で叩き壊しているのですよ!
にひとつ屋根の下、住みと解体作業が行われているのです…妻は会社、娘は保育園で日中居ないのですが、私は在宅で自営業をしているため、心やすらぐ時ががありません、しかも階上の土埃が階下にフワフワ漂ってくるんです…始終頭を抱えてました。
昔ながらの習慣もストレスの原因に…
工事はお年寄りの大工さん二人でおこなわれました。日本家屋専門でやっておられる、結構なお歳の方々です。
昔ながらの職人さんという事で、10時と3時にはキッチリ休みを取られ、その時にお茶とお菓子をお出しなければならないのが大変でした。これは義務ではありませんが、すぐそばに住んでいてシカトするわけにもいかない…別居しているのなら、忘れてましたと言い訳もつくのでしょうが‥‥この1日2回のルーティンには仕事の集中力を乱されました。
あとタバコを吸われるのも嫌でしたね、12年前は嫌煙モラルも今ほどしっかりしてなかったと思います。現在では大工さんが施工主の家屋でタバコを吸うなどとは御法度と聞いています。元喫煙者としては、仕事の合間の一服は何より美味しいのも知ってはいるんですけどね‥‥
棟梁的立場の大工さんはさすがの腕だと感じられましたが、もう一人の方は正直言ってそれほどの腕では無かったでような‥‥じっと観察していたわけではありませんがなんとなく分かるものなんですね、それも微妙にストレスを感じた一因でした。
さらにストレス生活に輪をかけた「夜中のスタイロフォーム貼り」
土壁を取り壊し、耐震金具を取り付ける作業の後、壁を取り付けるまでにしばらく間が空くんですね、その柱・間柱・筋交いが剥き出しになった壁を見て「壁を取り付ける前にスタイロフォームを取り付けたら断熱性能上がるのでは…?」そう閃きました。
それを請負工務店に連絡「職人さんの邪魔にならなければ貼り込んでもらっても構いませんよ」との事、そういうわけで自分の手で貼り込みすることになりました。
日中、仕事・家事・大工さんへのお茶の用意の合間に、ホームセンターへ行って軽トラを借り、スタイロフォームを持ち帰って軽トラは返しに行く‥‥
大工さんが仕事を終えた後、娘を保育園に迎えに行き、家人のために食事の用意をし、一通りの家事が終わった夜22時、それから夜通しスタイロフォーム貼り込む‥‥しかも2月の一番寒い時、石油ストーブを炊いているとはいえ、床板が剥き出しの部屋で孤独に作業するんですよ、寒いのなんの。
工務店さんに「スタイロフォームはキッチリ隙間無く貼り込まないといけない、隙間があるとそこの結露が溜まり、家を傷める原因になる」と言われていました。空いた隙間には、薄く切ったスタイロフォームを詰め込むといった一層神経を使う作業を強いられました。
肉体的にも精神的にもきつかった生活がおよそ一週間続きました。
実はそれほどストレスでは無い?耐震工事
工事自体は一ケ月ほどで終わりましたがストレスでへとへとになりました。
しかしこのストレスは我が家が「土壁」であったのが大きいと思います。我が家の場合40年前の建築当時でも珍しい土壁だったから特別なのであって、今耐震を考えられている中古住宅の大半は、土壁廃止されている頃に建てられた家屋だと思われます。
ウチのレベルで土埃で悩まされることは無いはずです。だから我が家のような住みながらの工事でもストレスはそんなに感じずに済むと思いますよ。
東日本大震災の余震がいまだに起き、南海トラフ地震の発生が不安視されている現代、家族の身と家財を守るためにも耐震補強工事はおこなうべきだと申し上げておきたいです。
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