建て替えのタイミングを外すと、とんでもない出費がかかるという体験を、心ならずもしてしまいました。
目次
・敷地調査の後にトラップが待ち構えていた
・セットバックを甘く考えていた!
・土地境界の泥沼に片足を突っ込む
・「土地家屋調査士」想定外の登場
・あのトランプゲーム後のやるせなさ
敷地調査の後にトラップが待ち構えていた
契約を済ませるとまず敷地調査がおこなわれます。
かなり本格的な測量で、作業終了まで4時間ほどかかっていました。
こんな本格的な測量がおこなわれるなんて、新居建築に向けて本格的に動き出したんだなあ…なんて脳天気に感慨にふけっていると、測量士の方が「家の前の私道ですが幅が4メートル未満ですね、問題になるかもしれませんよ」と言い残して帰って行かれました。
「セットバック」を甘く考えていた!
セットバックの事は知っていましたし、土地の数センチを市に寄付すればいいんでしょ?程度の事と思っていたのです、しかし事はそんなに簡単ではなかったんですね。
ちなみに建築基準法で、家を建てるための土地には接道義務があり、この地域の場合4m幅以上の道路が必要とされています。これは防災を考え、消防車が入れるような道路が整った街づくりをするため。
行政が道路を4m確保したいがために、現在住んでいる人にいきなり「道路分の土地を明け渡して建て替えてください」という訳にもいかず「いずれ建て替えるときには土地を後退(セットバック)して建ててくださいね」とお願いするわけです。
土地境界の泥沼に片足を突っ込む
解体終了後BESSさんから「建築基準法第43条による但し書き」というもののコピーをご提出ください、もし手元にない場合市役所で貰ってきてください、との指示があったのです。ウチではそのような書類は見かけなかったものですから、市役所の建築指導課で再発行してもらいに行きました。
建築指導課の窓口で説明すると、「平成22年に近隣の方が土地境界の確定をされていて、同意されてますね?」」と聞かれました。そういえば隣接する駐車場の一角が切り売りされて家が建った時、境界確定の同意書に署名した事があったのを思い出したのです。
この「建築基準法第43条による但し書き」を貰い、その境界同意書と共にBESSの担当者に見せたところ「う~ん…これは厄介な事例ですね」ただ事ではない雰囲気を感じてしまいました。
「土地家屋調査士」想定外の登場
なんでも境界点に問題があって、これを御座なりにしては、建築できないとの事。セットバックの問題でしょうか?もう適当に多めに市に土地を寄付するという事で進めてもらえませんか?と言っても、いやこれはしっかり確定しておかないと後々問題になるから、と聞き入れられません。
この事例の解決が出来るのは「土地家屋調査士」という専門家の方らしいのです。BESSさんお抱えの調査士の方を紹介してもらいました。数日後、調査士の方が計測にやってこられ、前回の土地測量と同じぐらいの機材と時間をかけ、念入りに計測していかれました。
想定外の測量、はっきりと理解できない測量の内容、見積もりを出されて知った結構な金額、なかなか知らされない進行状況、結果が出るまでに3か月ほどかかりそうです、そうなると必然的に着工も遅れる事になります…なんて言われたら不安にもなりますよね。
幸いにも1か月半ほどで(頻繁にBESSさんを通して催促した)結果が出たと連絡がありました。近所の方と境界の同意を求めるためにやってきた調査士の方に、今回何が問題だったのかを詳しく聞いてみました。
あのトランプゲーム後のやるせなさ…
我が家の場合、土地の境界4点を確定しなければならないのですが、先の駐車場の一画が新築される際に、2点の境界確定(図の四角部分、上の2角の赤い点)は出来ている。残りの2点の境界を確定の必要があるのだけれど、その基準とする道路の中心点(図では中心点と中心点を結んだ中心線)が前回の計測から時間が経ち過ぎ、記録が無いので分からなかった。そこで計測し計算し直し、この基準点を割り出し、そこから残り2点を割り出すといった作業だった模様です。
この道路は共有道路です。先人が中心点をしっかり計測してくれれば…もしくはもう少し早いタイミングで、向かいさんやお隣さんが建て替えをしてくれ、基準点を割り出していれば…調査費用も時間もかける事はなかったんです。
ババ抜きのババを引いたような、そんな脱力感とやるせなさを感じえませんでした。
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