通販で買った人型寝袋、再び活躍する時がやってきました。
目次
・母の消費癖に辟易する
・灯油の使用量減少には成功した?
・電気使用量削減のため最終手段
・「新型」より「旧型」…そのための工夫
・メンテナンスで寿命を延ばす
母の消費癖に辟易する
介護生活は理不尽の連続で、ストレスが溜まります。
今まで理性で押さえられてきた母本来の性格が、認知症のため露になり、その無茶振りに対処しなければいけないのもありますが、価値観の違う人間同士一緒に暮らすというのも、その要因の一つだと考えます。
母は専業主婦で何不自由なく暮らしてきた、いわば世間知らずです。金銭感覚が私とは違います。テレビばかり見ていて、興味惹かれるものがあれば躊躇なく購入、流行りの品が家中にゴロゴロしていました。
幼少の頃から記憶を遡るとウィンドエアコン・ジューサーミキサーからはじまって、出始めの電動歯ブラシ・ぶら下がり健康器・ルームランナー・布団乾燥機・皿洗い器・餅つき機・高圧スチーム洗浄器・UV布団掃除機……それも一寸使ってすぐに飽き、納戸の肥やしになるという始末。
父は社長代行まで引き受け、75歳ぐらいまでの長い会社員生活を務めあげました。私が遺族年金の申し込みに行くと、係りの方から「お父様、高給取りで年金支払期間が長いからいわば満額給付ですよ、羨ましい!」と言われました「比べると私が惨めになりますから、父をもちあげるのやめてもらえますか?」と返しましたけど(笑)
灯油の使用量減少には成功した?
そんなわけで父が亡くなった後も、金銭の苦労なく、通販で物を買う事こそ出来なくなりましたが、遠慮のかけらも無く暮らしています。
このご時世、光熱費の高騰で人々が苦しんでいるのも知らず存ぜず、あれだけテレビばかり見て社会情勢は耳に入っているはずなのに、我が事としては考えられないようで、節水・節電・節灯油などどこ吹く風…この節灯油というのは、この実家では風呂の給湯に灯油を使っているからなんですが。
ガスと同じで、スイッチを入れると種火が点いて給湯スタンバイになる仕組み。スイッチを切らないと種火が燃え続けて、それだけで灯油が消費されてしまうわけ。私が一緒に住み始めるまで「いつでもお湯を使えるように」と日中スイッチは入りっぱなしでした。
このように大きくプリントアウトしたものを貼って促してみたのですが……全く効果はありませんでした。認知症のため、視野が極端に狭くなっている母には、目に入っていない様子。
そこで「何をするにも、まず初めはテレビを付ける事から」という母の習性を利用し、入浴している間にテレビのリモコンを給湯器のスイッチの側に置き、風呂から上がってテレビを付ける際には否が応でも給湯器のスイッチが目に入りスイッチを切らす事を慣らしつけたのです。
私はというと早々に家を出て一人暮らし貧困生活を体験したものですから、小まめにスイッチを切り節約する習慣が身についています。そんな価値観の違いでやり合う事もしばしば。なんとか給湯器の灯油使用量を、母が管理していた時の1/4まで抑える事が出来ました。
電気使用量削減のため最終手段
しかし電気使用量はそうはいきません。給湯器の管理は主に入浴時に注意していればいいのですが、電気は私の目の届かないところで使われています。普段は母一階、私は二階で生活していて、いつも監視いるわけにはいかないのです。
とにかく節約の意識なしなので、冷暖房は一日漬け放題。ちょっと寒ければ暖房、暑ければ冷房、すぐにエアコンのスイッチに手が伸びる。酷い時には朝寒いと暖房、暖かくなってくると冷房なんてざら、我慢という事を知りません。
しかし、それを制するのは年寄りにはかわいそうなので、私が我慢する事に。私の生活する二階では暖房を一切使わず、電気使用量を抑えているのです。どう対処しているかというと、数年前に通販で購入した人型寝袋「ヒューマノイドスリーピングバック」にくるまって寒さをしのいでいるのですね。
このヒューマノイドスリーピングバックなる代物、アウトドア用品の専門メーカー「ドッペルギャンガー」が販売していたものです。客の声を取り入れ、数年にわたってバージョンアップさせてきた人型寝袋。
数年前に購入したものの役目を終えたため、しばらくの間は使っていなかったのを、この過酷な環境に耐えるため本宅から持って来ることに。
本宅でも立て替える前、暖房による光熱費を抑えるための努力をしていました。私は自営業で家が作業場のため、家人がいない一人の時には暖房を使わないで過ごしていて、それを可能にしてくれていたのです。
キャンプ体験者なら寝袋の事はご存知でしょう、マミー型や封筒型はくるまってしまうと動けないという欠点を解決したのがこれ。私はドッペルギャンガー製ヒューマノイドスリーピングバック「 ver.4.0 DS-01」「ver6.0 DS-25B」を所有しております。
「新型」より「旧型」…そのための工夫
Ver.6.0は中ワタが羽毛なので、暖かくフィット感も高いのですが、羽が繊維の隙間から漏れ出し、部屋中に舞うのが気になるので、もっぱらVer.4.0を使用しております。
Ver.6.0で追加された便利な機能が無いのは残念ですが、色々とカスタマイズして使っているのです。参考になるかは分かりませんが(ヒューマノイドスリーピングバックの認知度からしてそれほど需要があるとは思えないですし、なにより販売中止品なので‥‥興味を持ち類似品に手を出そうかと思っている方のため)ご報告申し上げます。
推奨使用温度は2.5度までとなっていますが、そこまでいかなくてもやっぱり寒い。インナーとしてそこそこの着込みが必要です。人型寝袋の一番の欠点と思われるのが、末端部分の冷えではないでしょうか?マミー型封筒型なら、末端の冷えも全身の体温で補えると思われますが、手足先が独立しているために冷たさを感じてしまいます。
そこで靴下には身体から発散する水分に反応して発熱するという触れ込みの温感靴下を履いています。
人間は身体の「三首」の温度管理をすると良いと言われていまして、手首・足首・首は皮膚が薄く、太い血管が通っている場所でもあるので、外気の影響を受けやすく体の冷えにつながりやすいとの事。それらの部分を温めることで、熱を体に行き渡らせることができるらしいのです。
先述の温感靴下によって足首はフォロー、手首はアームカバー着用しています、実はこれ娘が廃棄したロングソックスの流用(笑)
首には「どかん」と言われる閉じた襟巻を使用しています。
メンテナンスで寿命を延ばす
そしてこのどかん以外に首周りから入る冷気を少しでも減らすため、襟元を閉じるマジックテープを交換してみました。指先の左側テープ部分が小さいため、劣化してきてすぐに外れてしまうようになったのです。
マジックテープを新規購入、大きめに切って縫い付けました。
これでしっかりと閉じる事が出来るようになり、防寒性能が高まりました。
これだけやってまだ寒さを感じる時には、その上からダウンジャケットを羽織り、それでも寒い場合は、首元からドライヤーで温風を吹き込んでやるとしばらくは耐えられます。今年はそれほど寒くなかったので、ドライヤーの出番まではありませんでしたが。
他の欠点はそのままだと歩きにくい事ですかね、そのままだと足先部分がダラダラブラブラして実に歩きにくい、一応足首締める帯が付いているのですが(赤矢印部分)ほとんど役に立ってくれません。
そこでサポーターで足首を締める事で段違いに歩きやすくなるのです。
まだまだ介護は続くと思われますので、防寒・節電対策以外でも工夫しながら全うさせるつもりです。
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