ログハウスで作り付け本棚を作る事になった時、以前作った物をヒントに工夫を加えてみました。
目次
・我が家の課題「本棚」問題にまたもや立ち向かう
・旧宅の段差棚を超える段差棚を…
・旧宅に遺品を有効活用
・機能と見かけにはこだわった
・アイデア遺産とモノ遺産は引き継がれた
我が家の課題「本棚」問題にまたもや立ち向かう
何より本の多い我が家ではその置き場には苦労させられます。
新居に引っ越した折段ボール10箱以上の本を泣く泣く処分したのですが、それでも残された本の収納場所は足りないです。そこで新宅でも作り付けの本棚を…という運びになったわけ。
作り付け本棚の最大のメリットは、予定した個所に無駄なく収納スペースを確保できることですね。既製品ではどうしてもサイズが合わず無駄が出てしまいます。
今回作り付け本棚を予定した場所は特別な形状でして、この形状をどのように有効利用してやればよいかを考えました、ヒントは旧宅のDIYに隠されていました。
旧宅の段差棚をこえる段差棚を…
旧宅の作業場では壁の裏に雨戸の収納スペースを確保するために、段差になってしまった壁がありました、そこを有効利用した結果、普通サイズの本と大型の本がいれられる奥行きの深い棚とが共存する理想的な本棚になったのです(「棚作りの材料は棚板じゃない方がいい?②」参照)
壁は本来フラットな方が良いのですが、このようなマイナス要因をプラスに転換してやろうというわけです。
この屋根の形状を反映した斜め切り込みのある壁を、旧宅の段差棚の要領で大小2サイズ奥行きを持った棚にしてやります。
旧宅の遺品を有効活用
もう一つ工夫が…旧宅の段差棚では本の背表紙が陽に焼けるのが嫌で、遮光のために観音開きの戸を付けたのですが、今回同じように遮光のための引き戸を‥‥しかもそれを旧宅にあった木枠のガラス戸を取り付けることにしました。
この旧宅にあった戸は木枠の渋さもですが、模様ガラスも含め風情があったので、捨てるのはどうしても惜しく、解体前に取り外し荷物と共に保存しておいたのでした。
本当は風情のある残しておきたい物がいっぱいあって、新居で上手く利用したかったんですがね、救い出せたのはこれぐらいでした…
機能と見かけにはこだわった
いざ取り付けようとすると、天井に緩く傾斜があって一番低いところは、このガラス戸の方が高かったので、合わせるためにガラス戸木枠の下部を切り詰めて、天井の方に合わせました、下枠の幅は広くとられていて、多少切りつめても支障なく助かりました。
天板は合板で作っています。そこにガラス戸をはめ込むためのレールを取り付けました。
こちらも以前おこなった工法が役に立ちました。溝を掘るのは大変ですし、そんな技術は無い……そこで逆転の発想で掘るのではなく凸部分を取り付ける方法です(「玄関の靴箱を和風で作ってみた」参照)
中央部には合板ではなく、厚手の板を立てています。頑丈でなんとも心強い、重量のある本をしっかり支えてくれそうです。
この厚手の板は新宅建築終了後の余り材ですが、こんなにふんだんに使えて有難いと思っています。
下のレールは真鍮レールを取り付けました。プラスチック製のレールという選択肢もありましたが、ここはやっぱり真鍮製の渋めの色合いが、木製住宅には合うと思うのです。真鍮製レールは高価でも、この辺のこだわりは捨てきれません。
アイデア遺産とモノ遺産は引き継がれた
さて、旧宅の段差棚の再現したと書いてきましたが、どの辺が段差なのでしょう?ココですね、このほぼ中央を走る傾斜の下部分の背板を少し奥めて、大判の本が入るようにしてみたのです。
旧宅の段差棚と比べると、思いのほか普通の収納スペース部分との差が出ませんでした、いろんな材料との兼ね合いでこうなったのですが‥‥実際奥行きが足りず本背表紙と戸が当たる事も、いずれ改良してやりたいところです。
一応の完成しました。ガラス戸部分に紫外線防止フィルムを貼るとか、本棚裏部分の斜め天井スペースを布団収納スペースにして、ロールカーテンで目隠しを作るとかの計画も残っています。
何はともあれ、旧宅で培ってきたアイディアと共に、形に残った旧宅の遺産が、今回新宅において有効利用できたのが嬉しく思われます。
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