「流し台がシンク小しかなかった!」「排水トラップは180?115?」…初めてで分からない問題が次々出てきます‥‥
目次
・ホームセンターのシンクは小さすぎ…「特注」決意!
・シンク特注は排水口の寸法も忘れずに…
・把握しておきたいステンレスの種類と特徴
・シンクを収める穴は慎重に開けたい
・ニス塗りで大失敗!隠ぺいに苦労する
・シンクの固定のために必ず先にやっておきたい事
ホームセンターのシンクは小さすぎ…「特注」決意!
キッチンカウンターには洗い場として、ステンレスシンクが必須です。
モルタル製やタイル製の洗い場という選択肢もありますが、手入れしやすさや見た目からステンレスにこだわりたかったのです。当初ステンレスシンク単体のみが売っているものかどうかも分かりませんでした。
当時ホームセンターを見て回り、店頭で売られていた流し台シンクは小サイズのみ…独り暮らしならいざ知らず、これでは家族三人の食器洗い物するには狭すぎます。料理関係の担当はほぼ私ですから使い勝手にはこだわります。
この台形カウンターの広さを最大限に生かせるステンレスシンクが欲しい!そこで特注して作ってもらう事にしました。
事前に東京は台東区・合羽橋の調理用品街のお店を見て回っており、寸法を指定して作ってもらえる店があるのを確認しておきました。
シンク特注は排水口の寸法も忘れずに…
縦×横×深さを指定するのはもちろんの事「排水トラップ」を取り付ける穴を開けておいてもらわなければいけません。これを怠ると只のステンレスの箱になってしまいます。こちらも寸法を指定しなければなりませんが、はて?どんな風に指定すればいいのか…
「排水トラップ」そのものも分からなかったので、とりあえずホームセンターで調べて回りました。コーナーには排水トラップ180や115などとサイズ違いのものが並んでいます。
実際に見て確認しながら選ぶのは大切ですね。排水トラップ口径180ミリだとあまりにも大きいのが分かり、現存するキッチンシンク排水口の口径を思い出してみると、115ミリのものがピッタリ…その場で購入しました。
シンクも手に入ってないのに排水トラップを先に買うなんて気が早い?いやいや寸法を伝えて指定サイズで穴を開けてくれというより、このトラップを加工業者に預け、これが取り付けられるようにとお願いする方が確実だと思ったのです。
把握しておきたいステンレスの種類と特徴
ステンレスにはSUS304とSUS430と種類があります、ステンレスは溶かした鉄にクロムやニッケルなどの錆に強い金属を混ぜる事で錆びにくくする合金鋼(ごうきんこう)で、その混合の割合でいくつかの種類に分かれるのですが、大きく二つに分けるとしてこのSUS304(オーステナイト系ステンレス)とSUS430(フェライト系ステンレス)に分けられます。
耐熱性・耐食性・強度においてSUS304が勝りますが、今回お願いしたのはSUS430を使ったものでした。お値段は35000円ほどでしたが、もしSUS304で注文してたら5000円程高価になっていたと思われます。
しかし5000円の差をケチったために後悔が‥‥使っているうちに錆びたり、へこみが出来たりしました。
SUS430は磁性があります。磁石をあてがってくっついたからこのステンレスは安物、とすでにステンレスの特性を知っていて指摘した父の言動は間違ってはいませんが、ここでわざわざあげつらいますかね?せっかくカウンター板の接合と腐った床の修復で見直したところなのに…
他にも使っているうち、もっとこうしていればよかったと思ったのは、角のアールが急だった事、もっとアールが緩かったらもっと掃除がしやすかったと思います、ただ一点物の加工でそれが出来るかは疑問ですが。
シンクを収める穴は慎重に開けたい
カウンターにシンクをはめ込む四角形の穴を開けます。シンクの縦横を測り、カウンターと取り付け位置にあたりを付け、角部分にドリルで穴を開けました。その穴を繋いでいく様にジグソー(電動糸のこ)で切り目を入れ、最終的には四角形に切り抜きました。
私、ジグソーを本格的に使うのは初めてでしたが、あの強烈な振動にめげず、おっかなびっくりなんとか切り抜くことが出来ました。
以前の父なら俺の方が上手くできるからと、さっさと自分で切り抜いてしまうところでしょうが、ここは私に一任されました。父の技術に比べるとそれほど上手には切り抜くことはできませんでしたが、悪態をつかれることはありませんでした…少しは認めてくれたのかな?この辺から息が合ってきたような気がしますね。
ニス塗りで大失敗!隠ぺいに苦労する
穴が開けられたら、シンクに防水を兼ねニスを塗っていきます。「砥の粉」を塗り、乾いたらふき取って、父のアドバイスを聞かず水性ニスを塗ってやりましたが、これが大失敗!水性ニスだと被膜が砥の粉を塗った表面に定着せず、ペリペリと剥がれていくのです。
この現象が起こったのは父が故郷に帰った後だったのでバレずに済みました。「だから言わんこっちゃない」とねちねち嫌味を言われ、せっかく修復しかけた関係が悪化するのは避けられました。
のちに被膜は綺麗に剥がして油性ニスを塗り直しました。有機溶剤に敏感で蕁麻疹が出る体質なので、本当は使いたくなかったのですが、背に腹は代えられません。この失敗はこれからも父に話さず墓まで持って行くつもりです(笑)
シンクの固定のために必ず先にやっておきたい事
シンクをはめ込む穴は、本当はシンクとはめ込む穴はピッタリに作るのが理想ではありますが、市販品のように上手く開けられる技術はありません。少し大き目の開けました。
シンクのはめ込みが出来るのを確認したら、カウンターとシンクとの間にコーキング材(ここではシリコンシーラント・クリアを使用)を塗ってからはめ込んでいます。図では便宜上カウンターにコーキング材を塗っていますが、シンクのヘリの裏に塗ってからはめ込んだ方が上手くいくようです。
シンクをはめ込む際に、上下・左右の一方にキッチリあてがってはめ込みます(注意①)その反対の辺、隙間が開いている方に「当て木」をあてがい、シンクをしっかり押し付けて固定させます(注意②)
カウンター穴の淵と当て木とでシンクを挟み込むイメージです(図では分かりやすくするために大きめに隙間を描いてますが、実際にこんな広く隙間が開いているわけではありません)
事前のコーキング材の塗りでは十分では無く、隙間が出来る事が多いので、後から足りないで隙間が出来たところへ充填してやります。
コーキング材がはみ出しても後処理が楽なように、シンクの周りにマスキングテープを貼っておきました。充填する時にはヘラを使って埋め込むようにしてやります(画像は数年後のリペア時のもので、シンクもカウンターも少々疲れています)
コーキング材だけではシンクとカウンターがしっかりと固定できません。年月が重なることによりコーキング材が劣化し、シンクがガタ突き出します。カウンター上に跳ねて溜まった水が、劣化したコーキング材の隙間をぬけ、カウンター下にもれるようになりますので、この当て木をつかった固定は必須です。
…実は今だから言いますが、お恥ずかしい事に当て木を当てたのは随分後…シンクがガタつき、水漏れを起こしてからだったのです。
自力で木製カウンターを作ろうと考えている方は、同じような目にも合わないよう、最初からこの処置を取られるのを強くお勧めします。
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