家具を和風で作りました、でも材料は特別ではないんです…
目次
・衣類が山積み!和風のタンス作りを決意する
・和風家具の定義?私はここに趣を置いた
・いつもの材料が和風に見えるか?
・妻へのサプライズは成功したか?
衣類が山積み!和風のタンス作りを決意する
旧宅では色々な家具・調度品を作りましたが、これらは主に家族の共有財産としての物でした。台所カウンター・靴箱・本棚…しかし妻のためだけに作った家具があります。
先住人が残していったチェストがありました。黒で部屋の雰囲気にも会い、使い勝手が良かったので重宝し、妻所有の衣類を収めていました。
しかしそこに衣類が入りきれなくなってしまったのです。溢れかえった衣類はチェストの上に積み重なり、日に日に高くなります。その山を見てこれらを収納できる衣類タンスを作ってやろうと決意したのでした。
折角のカスタマイズですので、元々のチェストにピッタリ合わせたサイズで作ってやる事にします。それにここが畳敷きの和風の住宅ですから、それに合わせた「和風家具」を目指してみました。
和風家具の定義?私はここに趣を置いた
和風家具と言っても何をもってそういうのか、定義は広いと思われます。桐の板を使った家具や柿渋で仕上げられた家具…など様々ですが、私は釘やネジを使わないで作る事で、畳間の風情に合った和風の家具に見せるこを目指しました。
ネジやくぎを使わない代わりに、日本の伝統的な継ぎや組みの手法を使うのかと言われると、そんなテクニックがあるわけでもありません。しかも安価な材料でという私の信条がありますので、基本ベニヤ板を使ってです。どのような手法を取れば釘頭やネジ頭を表に出さず、組み上げる事が出来るのでしょうか?
いつもの材料が和風に見えるか?
小物入れ程度なら厚手のベニヤ板の床板・側板・天板で構成し、接着剤を使って組むのもアリだと思います。しかしこれだけの大物となると、厚めのベニヤでも強度的に問題が残る、かといって厚さ1センチを超えるラワン合板などとなると金額的な問題が…格安DIYを心掛ける私は、本棚の棚板でも使った(「棚作りの材料は棚板じゃない方がいい??②」参照)お得意の「枠材+ベニヤ」で作ってしまうのです。しかも釘頭・ネジ頭が見えないような工夫をしながら…
枠材+ベニヤ板をつかった家具板は、枠材の骨組みを両側からベニヤ板で挟み込んで作ります。この時片側だけベニヤ板を貼って組み立て、ネジにて固定。そのネジ頭を隠すように、後からもう片面のベニヤ板を貼る事としました。
こうする事で一切釘頭が見えない、和風風情な家具が組み上がります。いささか反則的裏技な気もしますが……
ネジ頭を隠しただけでは和風家具に見えないので、フロント部分の断面が見えるところには「木口テープ」を貼ってやる事にします。
そして観音開きの取っ手には以前も紹介した「フランス取手」という商品名だけど和風っぽい取手を取り付けてやりました。
内部の一部が鍵付きの小物収納入れになっています。観音開きのの扉が干渉して、この小物入れの扉が開かないトラブルがありましたが、何とか修正出来ました。誓って…ここのカギはスペアも合わせて全部渡しています。
妻へのサプライズは成功したか?
実はこの家具作りには期限があって、妻の誕生日に間に合わせたかったんですね。先述のトラブルが無ければ、完成していたのですが、ニス塗りまでは間に合わなかったんです。
けれど誕生日当日、サプライズでお披露目した時、妻は「凄い!桐のタンスみたいね」と言ってくれました。ベニヤ板が桐に見えるとは…知る人が見れば失笑ものかもしれませんが、この状態で気に入ってくれたのなら当分このままで、飽きたらニスを塗ってやろうかと決めたのでした。
この家具は旧宅解体の際、他の木製家具と共に木材チップになってしまいました。引っ越し荷物の邪魔になり、かといってこのような凝った造りが災いして分解保管も出来ず、救出が叶わなかったのです…残念な事をしました。
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