屋根裏の耐震補強を自力でおこなってみた

屋根裏耐震工事を自力でおこなってみました。これは勇猛果敢な「屋根裏ダイバー」の記録である…

目次

・頭部直撃の恐怖「太鼓梁」を何とかしたい!

・ファーストトライ…敵は手ごわかった

・セカンドトライ…近代兵器は通用したか?

・サードトライ…最終兵器で立ち向かう!!

頭部直撃の恐怖「太鼓梁」を何とかしたい!


旧宅に移り住む時に「耐震補強工事」をおこなった事は先に述べました。事前の「耐震診断」の折、業者さんに「屋根裏に大きな梁が通っている、地震の際にこれが落ちてくる可能性が高いですね」との旨を伝えられました。

昔からの建築様式を残したこの旧宅では、業者さんの屋根裏検査の際、梁として丸太をそのまま使った「太鼓梁」が確認され、その危険性を指摘されたのです。昔は丸太のまま梁として使用する事が多かったようですね。

しかも今の耐震建築のように、ボルト止めや金具の取付がおこなわれていないから、外れやすい事が考えられるらしいのです。その太鼓梁を固定できないか?という私からの問いに対して「我々では屋根裏は狭すぎてそこまでたどり着けない、どうしようも出来ない…」という答えが返ってきました。

太鼓梁の真下は二階寝室になります。そしてもし地震が起き、太鼓梁が落下したら親子三人の頭部を直撃する事になります、移り住んでずっとその事が気がかりでした。何とか家族を救いたい…その一念が原動力となり、ついに行動に移しました「プロが出来ないと諦めた事を、この素人がやってやろうじゃないか!」

屋根裏という未知の空間にダイブする者…「屋根裏ダイバー」が誕生しました。

ファーストトライ…敵は手ごわかった


屋根裏への入り口は二階天袋の天井部分、そのベニヤの一部が外れ中に入れます…狭い!業者さんはここから頭だけを出してライトを照らし、状況を把握したと思われます。ここから先は建築時以来誰も来た事が無かった前人未踏の空間です。

移動するのも一苦労…狭い上に足場はベニヤ板という心もとなさ。等間隔に渡してある細めの梁「小屋梁」を足場に移動しなければなりませんが、脚を踏み外すとベニヤを突き破って二階寝室に真っ逆さまです。慎重にで問題の個所までたどり着きました。

では早速事前に購入しておいた、耐震金具を取り付けるとします……か、堅い!

太鼓梁の丸太部分が硬すぎてネジが入っていきません!!手回しドライバーでは一本さえねじ込むことさえできませんでした。あえなく敗退…

セカンドトライ…近代兵器は通用したか?


前回の失敗を経て今度は近代兵器を用意しました、電動ドライバーです。これは日曜大工が好きで道具を揃えている父に貸してもらいました。

前回学び改善した事が二つ、懐中電灯だと光量が弱く十分に明るさが確保できず、また固定できない。そこでクリップ付きのライトを用意、ウチにあるありったけの延長コードをひと繋ぎにして天井裏まで引っ張り込みました。もう一つは40年間積もりに積もった埃が凄いので、防塵マスクを直用する事。

もうこれで万全でしょう、いざ再び屋根裏へダイブします……結果まさかの敗北(笑)

電動ドライバーでもねじ込めません、丸太が硬すぎてピタリと止まってしまうんです。さあてどうしたものか…

サードトライ…最終兵器で立ち向かう!!


満を持して登場したのが「インパクトドライバー」

電動ドライバーをさらに強力にした工具で、ネジ頭を打ち付ける様に衝撃を与えながらねじ込んでいくというスグレモノ。これを機に知り、思い切って買っちゃいました!

ライトを引き込み、防塵マスクを着用し、いざ三度目の挑戦です「ガガガガ…ドッドッドッドッ!!!」

あら不思議、今までの苦労が何だったのか?というぐらいネジが強力にねじ込まれていきます。この世の中にこんなに便利なものがあったとは…!

なんとか耐震金具の取付けを終えました、思っていた位置に取り付けられない金具もあって予想の70%ぐらいの出来でしょうか?

40年来の埃が積み重なっています
二種類の金具を使い分けました
こちらはくの字型

素人が勢いで取り付けた代物です、完全固定できたとは思っていません。しかし地震が起こった時に太鼓梁の落下を遅らせ、直撃を避けられるぐらいの安心度は増したと考えています。

こちら一連の作業で、防塵マスクはこんなに汚れてしまいました。「屋根裏ダイバー」3回にわたる奮闘の証です。

右が新品のマスクです

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プロフィール

中古民家住宅・新築住宅・中古物件の売却等一戸建て住宅の色々なシーンに携わってきた知識をアウトプットします、いわば「素人目線で一戸建て住宅を語るプロ?」

耐震補強工事においても詳しいです

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