手前味噌を道具が揃わないまま作ってみた②

目次

硬い物から柔らかい物へ…発想の転換

潰すまでは順調だったが…

酵素パワーに期待!

あの有名人も好んだ?丸のまま大豆の味噌

ホッ!今回「味噌玉」投げは無し

あの映画のワンシーンが脳裏をよぎった

箱の中には意外な物が…

硬い物から柔らかい物へ…発想の転換


ここである事を閃きました。

以前、初心者用に手前味噌材料をひとまとめにしたセットが販売されているのを見かけたような‥‥それは確かビニール袋に入れ、熟成させる内容だった気がします。それならジップロップのような厚手のビニール袋に入れたら甕の代わりになるはずです、その手がありました!

甕の代用に捕らわれていて、柔らかいビニールで代用という発想はありませんでした、さっそく実行する事に。

潰すまでは順調だったが…


一昼夜半かけて茹で上がった大豆を移し時折混ぜながら(その方が早く冷めるので)熱が下がるのを待ちます。高温のままだと米麹と混ぜた時、菌が死滅してしまいます。

熱湯消毒‥‥といっても容器・道具類を大鍋に入れグラグラ煮て数分…なんて大層に考えなくて大丈夫。熱湯を掛け回し、充分に行き渡らせ、お湯を切って伏せておけば十分。乾かした寿司桶に冷めた大豆を移し潰します。

潰す方法は色々あるのですが、私は「ポテトスマッシャー」を使っています。これも本宅に置いてきてしまったので、祈る気持ちで困った時のなんとやら‥‥100円ショップに走りました。あった!プラスチック製100円のスマッシャー!!

寿司桶と合わせお玉・スマッシャーも熱湯消毒しておきます

これでグイグイ潰していくわけですが、押しつけた後、手首のスナップを効かせ回転を入れると上手く潰れます。

こちら潰し終わった大豆。うまく潰れた方です‥‥というのはこの豆、乾燥状態で結構長い間保存されていたので、十分すぎるほど煮ても、なかなか柔らかく茹で上がらなかったものですから。

本来なら親指と薬指で(あまり力を入れなくてもという意味)クニャリと潰れるのが理想ですが、保存状態が悪かったのが報い、そこまで柔らかくなりませんでした。だからと言って味噌が上手く出来ないかといえばそうでもなく、完成した味噌はそれなりに柔らかかった経験があります。

酵素パワーに期待!


ネットによると「味噌の醸造に使われる麹菌は日本麹カビで、原料の米や大豆に含まれるタンパク質やデンプンの分解酵素が強いとされています。麹はタンパク質分解酵素やデンプン分解酵素をはじめとする酵素を生成している‥‥」とあります。

これらの酵素たちが、少々硬い煮豆も柔らかくしてくれるに違いありません、自然界のパワーは凄いです。

酵素の発生源…今回手に入れた米麹

あの有名人も好んだ?丸のまま大豆の味噌


また大豆が潰れず残っていてもそれはそれで楽しいもの。味噌汁に丸のままの豆が入っていると、お茶を飲む時に茶柱が立ったような感覚で嬉しくなってしまいます、手前味噌ならではの楽しみです。市販の味噌では絶対お見掛けしませんね。

かの徳川家康は、丸のままの豆が多く残した状態で味噌を作らせ、完成したらそれらを寄り分けさせて潰し、それで味噌汁を作って飲んだと聞いた事があります。丸のまま大豆がみそになったものは普通の状態の味噌より塩分濃度が少なく、それで作った味噌汁を飲むことで塩分の摂り過ぎに気を付けていたとか。

ウラを取ろうとネットで調べてみたのですが、真偽のほどは分かりませんでした。大豆の形のまま味噌になったものを「味噌豆」というのですが、家康が好んでいたとされる赤味噌の事を別名「豆味噌」というらしく、名前が似ている事から出た作り話だったのかもしれません。

潰した大豆の上に米麹と塩を乗せ、おもむろに混ぜていき…

しまった!米麹と塩はあらかじめ混ぜておくんだった!中途になりましたが、米麹と塩をザックリ混ぜた上で再開です。

良~く混ざるようゆっくりと丁寧におこないます、最近ドラマでもやってましたね?豆を煮る時「美味しくなあれ」と祈りを込めてるの‥‥あの感じで。

ホッ!今回「味噌玉」投げは無し


混ぜ終わりましたら詰めていく作業になります。甕に詰める時には、出来上がった味噌(正確にはまだ味噌では無いのですが便宜上味噌と呼びます)を野球ボール大に丸め、甕の底に叩きつける様に投げ入れます。

そうすることにより含まれている空気を押し出し、カビの発生リスクを減らす効果があるようです。先ほどまでは美味しくなあれと願い丁寧に扱っておきながら、今度は乱暴に投げつけるというこの落差たるや‥‥

しかし今回はジップロップごと持ち上げ、軽くトントンと何度か落す事で空気を抜きました。これで完全に空気が抜けていたら画期的です、というのは甕に投げ入れる作業って、どうしても味噌があたりに飛び散りがちだったのもですから‥‥

酷い時には天井にこびりついていた時もありました。その後始末をするのが大変だったので、ジップロップにおけるこのような工程で上手くいくと、今後とても助かるのです。

あの映画のワンシーンが脳裏をよぎった


出来上がった味噌4kgを詰めるのに、ジップロップは何枚必要なのか見当がつかなかったので、5枚を事前にアルコールスプレーで消毒しておきましたが、2枚で済んだので少々拍子抜けしました。

二つ味噌の袋に詰めていきますが、同じ重量になるよう心掛けました、でないと重りを乗せた時均等に圧がかからないかと思ったので。

一方が重いかと思えば少量を移し替え、いや入れ過ぎかと思えばわずかに戻し、この作業に既視感が…

あれです「インディ・ジョーンズ/レイダース失われた聖櫃」でインディがチャチャポヤンの寺院でゴールデンアイドル(黄金像)を持ち出す際、トラップが作動するのを避けるため、代用の砂袋の砂を調節するシーン!

インディは目測失敗でトラップが作動し、巨大な球体岩に追いかけられる羽目に陥るのですが、こちらの目測失敗ではもちろんそんなことは起こりません。ただ数か月後味噌が上手く出来ずインディ以上に後悔する事になるのかもしれませんが…

箱の中には意外な物が…


詰め終わったら平らに均し、底から詰め口に向かって軽く叩きながら空気を逃がして最後に完全にジップを閉じます。

空気を押し出すように均していきます

熟成過程で味噌液が発生します。これが漏れてこないように上手に密封させたいもの‥‥ちなみにこの味噌液醤油の代わりに使えます。メチャクチャ美味しいです。

これらを積んで重りを乗せ、冷暗所へ‥‥発酵・熟成を待ちます。


重りは味噌の重量の半分が目安されています、大体2kgの物が良いようで‥‥ちょうどいいのがありました。

これケトルが入っていた箱なんですが、中にケトルは入っていません。重さ的にはちょうどいいと思われる物が入っているのですが、何だと思われますか?‥‥「石臼」

なんで石臼!?何に使ってんの?ツッこみたいお気持ちはごもっとも、この石臼に関してはまたいずれ語らせてください。

手前味噌を道具が揃わないまま作ってみた①

軽ワゴン・リフトアップを主とするカスタマイズ①

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中古民家住宅・新築住宅・中古物件の売却等一戸建て住宅の色々なシーンに携わってきた知識をアウトプットします、いわば「素人目線で一戸建て住宅を語るプロ?」

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