くの字デスク…その名の通り「くの字」に曲がったデスクです、一般的には「L字デスク」と言った方が通りがいいのかもしれません。
目次
・「くの字」が似合う木材で作る
・左利きの場合迫り出しはどっち?
・両方迫り出しという選択肢は?
・在り物との組み合わせは難儀の連続
・さらに難儀な整理棚作り
・出来てすぐ老朽?いや貫録?
「くの字」が似合う木材で作る
物を作る仕事を生業としているからか、作業効率を考えた机には常に気になっていました。
たとえばIKEAに行くとPC作業机としてL字型に曲がっているデスクが売っていますが、いかにも作業がはかどりそうで、行く度に欲しくてたまらない気持ちになっていました。
しかし旧宅に、あんなおしゃれなスチール製のデスクは似合わない。「L字」というより「くの字」という和名の方がいかにも似合いそうな、木製の机をいつか手作りしようと思っていたのです。
本宅にもいずれログハウスの内装に合わせた、木製くの字デスクを作る予定なのですが、今の仮住まいで試作品を作り、使い勝手を試してみることにしました。
左利きの場合迫り出しはどっち?
くの字デスクは正面から見て右か左かが手前に迫り出している物ですが、左利きの私にとって、どちらが迫り出しているのが使い勝手がいいのでしょうか?ネットでいろんな意見を見てみます。
普通は利き腕の反対側が迫り出しているのが普通なようで、私の場合左利きですから、右側が迫り出している方が都合良さそうです。
しかし作業によっては、利き腕の肘を机に乗せて作業するのが効率が上がる、なんて意見もあるようです。そうなると私の場合、左側が迫り出している方が使い勝手いい、という事になりますよね?どうも作業の内容によって違うようです。
文章書きやPC作業は利き腕の反対側優勢。私の好きな作家・池波正太郎先生の書斎写真には左側が迫り出してい、その迫り出した机の上には、万年筆などの筆記具が置かれていました。私のようなものを作る人間は肘を乗せて、手先のブレを安定させるため、利き腕側の方がいいのかもしれません。
両方迫り出しという選択肢は?
東急ハンズ・渋谷店の彫金コーナーに、職人さんの作業机が置いてあり、これが使い込まれて傷だらけで実にいい感じなのです。この机はいわば両側迫り出し、職人さんを両側から包み込むような感じになっています。こうなるとどっちがいいのか分かんなくなりますね。
同じ職人業としては、両側迫り出しが究極の形状なのかもしれませんが、私の場合パソコンスペースも隣接していて、動きの邪魔になりそうでそうもいきません。
どちらか片方迫り出しを選ばなければいけませんが、椅子に肘掛けが付いており、それに付随しマウスパッドも椅子の左側に付いているのです。これにテーブルとが当たりそうなので、左側に迫り出しているのも都合悪そう……というわけで右側に迫り出させ、様子を見てみる事にします。
在り物との組み合わせは難儀の連続
迫り出し部分になるのはこの家に置いてあった父が以前作った長机です。これを私が以前作った作業机と合体させます(「作業机にリサイクル」参照)
くの字になる様二つの机を組み合わせ、固定してハイ終わり…というわけには残念ながらいきませんでした。まず父が作った長机と作業机の高さが違うので、それを合わせなければいけません。これは角材を敷く事で調整が出来ました。
問題はここから…この長机の脚は末広がり形状になっているので、それが作業机の脚に当たり邪魔をして上手く接合できません。そこで作業机の天板を取り外し、右側の脚二本を取っ払って長机と組み合わせる事になり、思ったより面倒くさい作業になりました。
さらに難儀な整理棚作り
さて、この作業机は以前にも書きましたように、父が作った衣装ケースを分解→再構築し、サイズが合わないのに無理に繋げたので、奥に隙間が空いてしまっています。その空きスペースに物置棚を作って置く事にしました。これも費用をかけるのはもったいない、この家に昔からストックしてあった廃材で組みます。
前回記事でも使用の老朽化した8ミリ厚合板…これが「ささくれる」「剥がれる」「たわむ」の三重苦の合板でして、工作に難儀しました。キーッ!もう辞め!!と何度か投げ出しそうなるほど。あまりお見せしたくない代物ものですが、一応参考までに…
まず丸鋸で切り出します、切った場所がささくれているのは、私の丸鋸の扱い方が下手なだけではありません。あくまでも老朽化という事で……
ここで以前から一度やってみたいと思っていた事を試してみます。「十文相欠き継ぎ」という板を縦横クロスに組み合わせる工法。失敗しても、材料が古くてうまくいかなかった…とゴマかせますからね。
板同士半分まで溝を入れてクロスに組み合わせます、まあ初めてにしては上手くいったのではないかと。鋸に当て木をして、断面が垂直になるよう慎重を期したのが幸いしました。
出来てすぐ老朽?いや貫録?
板のたわみは裏板を貼り、強制的に修正してやろうと思いましたが、なかなか手ごわく、完全に修正は出来ませんでした。
仕方ないので想定外の仕切りを当て、何とか無理くり直線に見せるようにしています。出来上がってすぐなのに十数年経っているような貫録に仕上がってしまいました。
見栄えはともかく、ちょっとしたものが置けるようになり、机の上が片付いて助かります、これが全景。
左側机の右脚を取り去った後、右机の天板同士を直付けしてあります。前回の排塵装置、パソコンアームを使った資料固定台も設置してみました。
果たしてこの右側迫り出しがよかったのか?左側の方が肘を掛けられて良かったのではないか?この問題のほか資料固定台も、どこに位置させるのがいいのか今だ迷っている状態です。生涯解決には至らないのかも…
作業中資料に目を運ぶたびに、首を大きく振らなければいけないような感じですし、正しい位置を模索中。果たしてこれから使い勝手をみながら改良しデータをとり、本宅に戻った時に反映させる事が出来ればいいのですが……
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